「国家の品格」(藤原雅彦:新潮新書)

「格」について
 出版されたばかりの「国家の品格」(藤原 正彦:新潮新書)を 読んだ。日経新聞の広告欄と、以下の、帯にかかれた紹介文を見て買った。

 日本は世界で唯一の「情緒と形の文明」である。国際化という名 のアメリカ化に踊らされてきた日本人は、この誇るべき「国柄」を 長らく忘れてきた。「論理」と「合理性」頼みの「改革」では、社 会の荒廃を食い止めることはできない。いま日本に必要なのは、論 理よりも情緒、英語よりも国語、民主主義よりも武士道精神であり、 「国家の品格」を取り戻すことである。すべての日本人に誇りと自 信を与える画期的日本論。

 格付け会社が企業につける“格”付けは 経済原理、市場原理に基づく“格”だ。この格が大事なことはいうまでもない。  一方で、人に人格というとき、人間としての品格を問われる。同 様に国家の品格、会社の品格としての「国格」「社格」というもの が、今問い直されているのではないだろうか。今のアメリカの「国 格」が素晴らしいとは思えない。また、残念ながら、私の勤務していた会社の、世間様から見た、品格=社格も下がってしまっている。
 日本の企業も社格が落ちてしまった企業が増えてきたのではないだろうか。
 国民、一人一人の品格をあげて、地域の地格をあげて、勤務する会社の社格を上げていくことが、国家の品格向上につながるのではないかと思う。国家の品格は、官僚、政治家の品格を上げてもらわないと、いかんともしがたいかな。

 てなことで、品格のない、変格、Unchikuな、Henry Miuraの文格 のない文章に今しばらくおつきあいを! 
 
 「格」という言葉を改めて調べてみた。ノリ、掟、法則、方式、 地位、身分、等の一般的な意味の他に、「人を感動させる」、「道 理をきわめ明らかにする」という意味もあることを知った。  また、逆引き広辞苑を引いたら、「○○格」という言葉が500 もあった。品格、社格の類だけでも20以上ある。ちなみに、歌格、 花格、気格、語格、地格、所格、神格、寺格、風格、文格、等々、 初めての言葉も多い。改めて、日本人がいかに「格」を重んじてき たかがわかる。これは「形」「型」にもつながる文化だと思う。  没人格、破格、欠格になって、人間失格しないように頑張りたい。

国家の品格 (新潮新書)

国家の品格 (新潮新書)