筆記具雑考1

 「オタク」というほどではないけれど、いつの頃からか文房具が好きで、新しいものが出るとつい買ってしまう。主に筆記具が多い。高いものではなく、むしろ100円から1000円前後のものが多い。
 モンブラン、クロス、パーカー、ペリカン、KARAN,LAMYなども持っており、それぞれに味があるが、安いものでよくできた新製品が出ると使ってみたくなる。
 アメリカに駐在しているときも、Office Depotのようなところに出かけ、いろんなものを買った。ただ、アメリカの筆記具は、クロスもパーカーもあまり進化しておらず工夫も足りないように思う。そこにいくと日本の文具業界は、100円〜500円あたりの筆記具で、これでもかこれでもかといった新製品を次々と出してくる。
 
 私の家には数百本の筆記具があるのではないだろうか。常時使っているものだけでも20本以上はあるだろう。
 そんなわけで、筆記具雑考として書いてみた。

手始めに
「筆記具の軸径」について
 いろいろな筆記具で軸の径が異なる。モンブランの万年筆の極太は11mm、手帳用のボールペンは5mm程度。持ちやすい、書きやすい軸径は何ミリ位だろうか。人によって好みは異なる。色々なものの軸径をノギスで計ってみた。ボールペン、シャープペンシルを計ると、クロスは7.5mm、モンブランは9.5mm、パーカーは8mmロッテリングは7.85mm、鉛筆は8.2mm、鉛筆型のKARANは8.3mm、PilotのSシリーズのシャープペンシルは9.0mm。大体8mm〜9mmが標準のようだ。
 最近は小学生からシャープペンシルを使うのだろうか。小学生のころからよく勉強した方は、やはり鉛筆の軸径とあの六角が馴染みがいいのではないでしょうか。KARANは伝統的な六角のスタイルでシャープペンシル、ボールペンを作っており味がある。
 私はパイロットのSシリーズの9mmとペリカンシャープペンシルが一番しっくりする。たかが1mm程度のことだけど、長時間使っていると指に違和感が出てくる。4色ボールペンもよく使うけれど安い4色ボールペンは12.7mmとかなり太い。金属製の細いリフィルを使っている、ちょっと高価なLAMY(10000円)は10.6mm、Pilotは8.7mmと持ちやすくなっている。最近出たゼブラの4+1(5mmシャープと4色ボールペン)は一本で用が足りる所はありがたいのだが、軸径13mmはいかにも太い。
 毛筆にも小筆、中筆、大筆と書く文字の大きさによって筆を変える。ボールペン、万年筆、シャープペンシルもそれぞれ書く文字の大きさによって軸径が変わった方がよさそうだ。しかし、0.5mm〜0.7mmの線径で文字を書くのには、やはり、軸径は9mmくらいがしっくりすると思う。
 皆さんのお気に入りの筆記具、そしてその軸径は何ミリでしょうか。一度計ってみては如何でしょう。
 次回は線径について書いてみます。

<蛇足>ノギスを知らない方のために画像を載せました。外径、内径、容器の深さなどを1/20mmまで測れる素晴らしい道具です。ポルトガルの数学者Pedro Nunesのラテン名Noniusが訛ってノギスになったようです。原理を知りたい方は以下のURLでご覧下さい。原理を理解するのはちょっとした数学の頭の体操になります。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8E%E3%82%AE%E3%82%B9