十三夜

 家人との買い物の帰り、ケーキを買って帰ろうと「シャトレーゼ」に寄る。団子を買ったら、店の人が、今日は十三夜とのことで、おまけに店に飾ってあるススキをくれた。気がつかなかったが、空にはきれいに十三夜の月が輝いていた。家人が車の中で十三夜の歌を口ずさみ始めた。私もメロディーは憶えているが、歌詞がほとんど思い出せない。食事の後、団子を食べて、ススキを愛で、ベランダからの十三夜を眺めた。インターネットで調べると、月の満ち欠けや十三夜の説明が出てきた。
 十三夜の月見は日本独自のもので、十五夜に月見をしたら、十三夜にも月見をするものとされていたと言う。十五夜だけでは、「片月見」といって嫌われたようだ。 
 あらためて、日本人は月にいろいろな名前を付けて風情を楽しんできたことがわかった。
ちょっとかけたるところのある十三夜の月の方が、満月よりも色気があって、粋だなと感じた。

 月の満ち欠けについては以下のURLをご参照ください。
http://koyomi8.com/directjp.cgi?http://koyomi8.com/reki_doc/doc_0203.htm

 ついでに、十三夜の歌詞も検索してみた。作詞作曲、誰が歌ったかも知らなかった。あらためて歌詞を読むと、情緒のある、良い歌だなと思う。もう、こういうウェットな歌は現代のドライな東京砂漠には似合わなくなってしまったのだろうか。

作詞:石松秋二、作曲:長津義司、唄:小笠原美都子

1 河岸(かし)の柳の行きずりに
  ふと見合わせる顔と顔
  立ち止まり 懐かしいやら嬉しやら
  青い月夜の十三夜

2 夢の昔よ 別れては
  面影ばかり遠い人
  話すにも何から話す 振袖を
  抱いて泣きたい十三夜
3 空を千鳥が飛んでいる
  今更泣いてなんとしょう
  さよならと こよない言葉かけました
  青い月夜の十三夜