“ベビー手話”と“ジジババ手話”

 孫娘が母親に手をにぎにぎして見せている。これは「おっぱいが欲しい」という意味の手話の一種だという。ベビー手話といっていくつかのサイン(手話)を赤ん坊に覚えさせるのだという。
 我々の子育て時代と異なり、子育て法も随分進化したものだ。後で、インターネットで調べたら、以下のごとき説明があった。

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<ベビー手話とは> Baby Sign Language
 まだお話しができなくても、赤ちゃんにはママやパパに伝えたいことがたくさんあります。それを赤ちゃんがお手々で伝えてくれたらどんなに素敵でしょう。それを可能にするのが「ベビー手話」です。 ベビー手話は、赤ちゃんにアメリカ手話(ASL=American Sign Language)を教えて手で意思表示ができるようにしてあげる育児法です。アメリカでは約20年の実績があり、現在は赤ちゃん10人に1人が実践しているといわれています。
◆ ベビー手話の理論◆                   
・ベビー手話とは?
まだ喋れない赤ちゃんに手話(アメリカ手話)を教えて、家族とのコミュニケーションを可能にする手法です。
・赤ちゃんへの誤解
「まだ喋ることすらできないのに…」とお考えの方が少なくありません。 これは、赤ちゃんが喋れないのは “言葉を理解できるレベルにまで知能が発達していないから”と誤解しているからでしょう。
・赤ちゃんの能力
赤ちゃんは生後半年くらいから記憶力が発達し始め、1歳くらいですでにおとなの言葉をある程度理解しています。 1歳半くらいになると意思や要望が多様になりますが、それを表現できないストレスから泣き喚くようになります。 では、なぜ喋れないのでしょう?
・お口の発達
それは、喋るために必要な口の周りの筋肉や舌が発達するのに2年くらいかかるからです。 つまり、知能はお喋りが可能なレベルに達しているのに、お口の発達が追いついていないだけなのです。
・手の発達
一方、手は生後半年くらいでいろんな動作が可能になります。手をニギニギしてみたり、両手を合わせてみたり、バンザイしてみたり。 ですから、手を使った意思伝達手段を赤ちゃんに教えることができれば、言葉を喋れなくてもコミュニケーションができるのです。

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 ということらしい。我が孫、生後10ヶ月になっている。まだ、口から発生する音声は、言葉にはなっていないが、懸命に表現したがっている様子はうかがえる。昔の母親は、赤ん坊の泣き声のちがい、泣き方の微妙なちがいや、ボディーランゲージを総動員して“対話”をしてきたのだろう。上記の説明にあるような理論に基づいているのなら、このベビー手話というもの、なかなか意味のあるものだと思う。
★夫婦の対話が減った熟年夫婦、言わずとも、お互いに、相手の目、表情で、何を求めているかわかって欲しいところだが、若い頃と違って、お互いにアンテナの感度が悪くなっているのか、はたまた、アンテナの向いている方向が違うのか、お互いに思い違いも多くなっている。さらに、確認のために、口に出すと、言葉足らずで、口論になることも多い。そんなシニア世代には、“シニア・サイン・ランゲージ”、シニア手話(ジジババ手話)が必要かもしれない。
 「俺が悪かった!」とか、「もう一本つけてくれ」とかを、手話で片手一つで表現できるようになれば便利だ。もっとも、こちらを常に見ていてくれなきゃ意味はない。その方が難しいか!