オペレッタ「こうもり」

 30数年ぶりだろうか、オペレッタを観た。以前一度観たオペレッタは何だったのか覚えていない。「こうもり」の舞台設定は大晦日の出来事という。ヨーロッパでは人気のある、年末恒例の舞台のようだ。日本で言えば「忠臣蔵」みたいなものだろうか。
 全く比較にならないだろうが、オペラとオペレッタの違いは、能と狂言の違いのようなものかな。能と狂言は同じ日に、同じ舞台で演じられるが、オペラとオペレッタは同じ日に同じ劇場では演じられることはないのだろうか。
 世界にはいろいろな芸能がある。それぞれの国の文化の歴史があって、その違いが面白い。
 日本人として、もっと自国の伝統芸能を知らなくてはいけないと思い立ち、図書館で借りた、「古典芸能を楽しむ本」(PHP文庫)を最近読んだ。落語、歌舞伎、能、狂言文楽などの見方、楽しみ方を、易しく解説していてわかりやすかった。
 今日の「こうもり」はわかりやすく面白かった。一方で、オペラ、オペレッタ、バレー、ミュージカルの味わい方を理解する前に、日本人としては、日本の古典芸能はどういうものなのか、どういう風に味わうべきものかをもっと学ばねばならないのではないかと思った。