「うだつが上がらない」

 Unchiku Henry この年になるまで「うだつ」を知らなかった。湖北旅行で長浜を散策しているとき、妙齢のHさんが「この辺はうだつが上がっているわね」と「うだつ」を指さして教えてくれた。
 私の育った市川や東京の下町では見たことがなかった。幼かりし頃の我が料亭の家にはうだつがあったのだろうか。記憶にはない。
 長浜の町並みの「うだつ」はそれほど立派なものではなかった。
しかし、「うだつ」とはこういうものかと初めて見た。
 インターネットで検索したら、徳島の脇町というところが「うだつの町並み」として保存されている。こちらの「うだつ」は見事なもので長浜のものとはだいぶ違う。徳島の脇町はきれいな趣のある街だ、機会があれば行ってみたいと思う。
 皆さんは知っておられると思いますが、我が息子どもに教えたいと思うので、以下、説明をコピペしました。
「うだつ」とは隣家との境界に取り付けられた土造りの防火壁のことで、これを造るには相当の費用がかかったため、裕福な家しか設けることができませんでした。 すなわち「うだつが上がる」ということは富の象徴であり、脇町に残る「うだつの町並み」は当時の繁栄を物語っています。各家々のうだつには家紋や細工が施され、その豪華さが商人の権威を表しています。それは見事な芸術品といってもいいほどの手の掛け様なのだということが分かった。
 脇町のうだつは以下のURLでご覧になれます。
http://www.awanavi.jp/tokusyu/category/0000017.html

 また、広辞苑によると、「うだつ」は「うだち」とも言い、
うだち:梁の上に立て棟木を支える短い柱。うだつ。〈倭名類聚鈔10〉・妻壁を屋根より一段高く上げて小屋根を付けた部分。
・(「卯建」とも書く)江戸時代の民家で、建物の両側に「卯」字形に張り出した小屋根付きの袖壁。長屋建ての戸ごとの境に設けたものもあり、装飾と防火を兼ねる。
・民家の妻側にある棟持柱むなもちばしら。
とある。
 ○うだつがあがらない:
出世ができない。身分がぱっとしない。富裕の家でなければ「うだち」または「うだつ」を上げられなかったことから転じたといわれる。

 であるからして、Henryは“うだつが上がらなかった”わけであります。