『寂聴と磨く「源氏力」全五十四帖 一気読み!」(「百万人の源氏物語」委員会編

 今年から源氏物語を読み始めたが、途中で小休止していた。上記の本が目に付いたので読んだ。とにかく、源氏物語は登場人物がたくさん入れ替わり立ち替わり出てくる。乳母だ祖母だ若君だ、○○の女房、○○の君、○○の守etc.、誰と誰が親子なのか、夫婦なのか、愛人関係なのか、こんがらがって、わけが分からなくなる。
 この本は、「百万人の源氏物語」というラジオ番組を編集して本にしたという。寂聴さんの分かりやすい説明で、源氏物語の全体像がつかめた。登場人物の関係も分かりやすく説明されている。
 原文の方は脚注が少ないので、意味のつかめない古語が多く、原文の方はほとんど読めていない。原文で読むほうが、より味わい深いことは分かるのだが、とりあえず現代語訳を先に読んでから、原文も少しはトライしようと思っている。
 日本人であれば、おおかたの人は源氏物語を読んでみようと思っているだろう。しかし多くの人が途中であきらめてしまうそうだ。この本に書いてあったが、「須磨がえり」という言葉があることを知った。多くの人が、須磨の巻あたりで断念して止めてしまうことを言うようだ。私は玉上琢彌(角川文庫全五巻)を読んでいるが、やっと巻一を読み終えたところだ。私もとりあえず「須磨」までは行かなければならないと思っている。