湯島天神祭&「季乃下」

 メキシコから一時帰国した次男と久しぶりに家族四人で会食をした。湯島女坂の「季乃下」という店だ。この「季乃下」さんは、姉と義兄が経営する魚河岸の海老問屋のお得意さんで、粋な日本食を食べさせてくれる。ここのご主人、外国の方も見えるということでスペイン語なども挨拶ができる程度の勉強をしている。客をもてなしてくれる軽妙な会話も品があって楽しい。
 ちょうど、この日は天神祭ということで、御輿が何台も出て、店の前も通った。御輿を見て、祭り囃子を聞きながらの酒も、また、乙なものだった。
 この湯島天神、今までに、二、三度来たことがある。てっきり、菅原道真公だけを祀った神社かと思っていたが、パンフレットを読んだら、天之手力雄命(あめのたぢからをのみこと)と言って、神代の昔、天照大御神が天岩戸に隠れ給いし時に、岩戸を開いて大神の手を取ってお出し申した神様とのこと。その岩戸を投げて落ちたところが長野県の戸隠神社という。湯島に菅神が祀られる以前の地主神ということで、摂社として戸隠神社が祀られている。この戸隠神社は伊勢内宮に相殿として奉斎されていた。
 神社も御祭神だけでなく、摂社末社と御祭神との関係も見ると勉強になり面白い。

 まだ数年、メキシコに駐在しなくてはいけない次男にとって、日本での思いでの一つになったと思う。