「ゆで」:岩波古語辞典

 私の会社の同期の友人、S君から以下の解説をいただいた。このSさん私が頭が上がらないUnchiku大家でもある。 
 
 茹でるを岩波の古語辞典で調べようと思ったら「ゆで」で引かなければなりません。この辞書は動詞についてはすべて見出し語は連用形で示されているからです。
 大野晋は見出し語の節約のために動詞はすべて連用形にすれば名詞化することを利用してこのような見出し語にしていますが、必ずしもこの方法に利があるとは思えません。(「ゆづ」が終止形。下二段活用)

<注>大野晋は岩波古語辞典の編者の一人 
 このメールをもらって、早速、岩波古語辞典を調べなおした。「ゆで」は出てきたが、「うで」は見出し語には出てこなかった。
古語辞典でも、「ゆで」と「うで」の違いは書かれていなかった。

 国語に限らず、辞書は辞書毎に編集方針、表記の仕方に特長がある。序文や凡例、巻末の解説などを読んで辞書を引くと、より有意義に辞書を味わうことができる。英語の辞書などもそれぞれ特長があって楽しいものだ。外国語の辞書を選ぶときにも参考になる。
 スペイン語の辞書も初心者用の良い辞書を見つけられたと思っている。