高校同期会

 高校を卒業して48年になる。4年ぶりに開催された。この時は参加しなかったので、7年ぶりだったろうか。参加者は50名ほど。先生のご参加は高校1年の時の担任のT先生、英語のH先生の二人だけでちょっと寂しかった。体育のN先生は亡くなったと聞いた。我々よりも少なくとも15から20歳は上だから、だんだん先生の参加も少なくなってくるのも残念だが仕方がない。
 警視庁OBのK君が挨拶し、「実録・警視庁公安警部−外事スパイハンターの30年」(泉修三著)という本を新潮社から出版したことを語り、参加者全員に一冊ずついただいた。彼とは高校時代は全く交際がなかった。数年前の同期会で彼が警視庁OBだとは知った。癖のある男だと思っていたが、まさかこんな本を書く人とは知らなかった。
 彼は東京の亀有署、青砥派出所を皮切りに、上野警察署ほか都内のあちこちの警察署勤務をした後、公安部外事一課などで国際テロの防止活動などに関わってきたという。
 4,5日前に池波正太郎の「鬼平犯科帳」を読んだ。全く時代背景も内容も異なるのだが、なぜか鬼平こと、長谷川平三とこの本、「実録・警視庁公安警部−外事スパイハンターの30年」の作者、泉修三ことK君がだぶって映るように感じた。

実録・警視庁公安警部―外事スパイハンターの30年 (新潮文庫)

実録・警視庁公安警部―外事スパイハンターの30年 (新潮文庫)

 警察、警視庁、公安部などの実録だけに一気に読ませるおもしろさがあった。同級生だけに、あの男がこんな世界で、こんなことをやってきたのかという興味もあり、警察や公安部、内閣調査室など我々の知らない世界がかいま見えて面白かった。
 妙齢同級生の参加が5名と少なかったのがHenryとしては寂しかったが、同じ会場での2次会を含めて4時間あまりの歓談は時間の経つのを忘れ楽しかった。