「ひらがなでよめばわかる日本語」(中西進:新潮文庫)

ひらがなでよめばわかる日本語 (新潮文庫)

ひらがなでよめばわかる日本語 (新潮文庫)

 家人が図書館で借りてきた。家人にしては珍しいジャンルの本を借りたので、なんで借りたのかと聞いた。日本語を学ぶ外国人が、この本を読んで、日本語の生い立ちが良く理解でき、日本語の奥深さ、素晴らしさが分かるようになったという解説を読んだからだという。
 中西進さんは万葉集、古代文学などの大家ということは知っていたが、本は講談社学術文庫の「万葉集」をちらっと読んだだけで他のものは読んだことがない。
 この本、第一章 身体のパーツ、なぜこうよぶの? め みみ はな/ひたい ほほ かお/ち ちち/け 
 など、古代日本人がどのような言葉を話していたか、使っていたかを、古事記万葉集などいろいろなものからの引用を織り交ぜて解説、分析している。
 第二章 神とともにある暮らし かみ/ほとけ/いわう ねがう/のろう/まつり/あそぶ ・・・
第三章では、日本人の考え方がわかることばとして、もの/こと/とこ つね/とき ところ/かげ うつし
 と、全部で97の言葉を説明している。多少は分かっている言葉もあるが、この本を読んで、あらためてなるほどそういうことだったのかと、教えられるところが多かった。日本人として、この歳までこれらの基本的な「國語」も知らなかったと思うと恥ずかしい限りだ。
 こういう本で中学生、高校生に「國語」「日本語」を教育してもらいたいと思う。二人の子どもを持つ、帰国子女同士の我が次男夫婦に読ませ、孫達にしっかりとした日本語を教えてもらいたいと思った。
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