葛井(ふじい)寺 千手観音


 6月30日姪の結婚式に参列するため大阪に行った。以前、A塾で藤井寺市の葛井寺に行く企画があったが、私は他の予定と重なり参加できなかった。葛井寺の千手観音が素晴らしいということは先生からも聞いていたので、関西に行く機会があれば是非行ってみたいと思っていた。月一回の開帳日は毎月18日なので観音菩薩は見られないが、どんなお寺なのか行ってみたいと思っていた。

 寺伝によれば、葛井寺は7世紀中ごろ、百済系渡来人の葛井連(むらじ)の氏寺として創建された。本尊の国宝、千手観音菩薩坐像(ぼさつざぞう)は8世紀前半に聖武天皇の勅願で仏師の稽文会(けいもんえ)・稽主勲(けいしゅくん)親子が創作、行基が開眼したと伝わり、国内に現存する千手観音像では最古とされるひとつ。
 その本尊は、正面でふんわり合掌する両腕のほか、背後から孫の手のような小さな脇手が1001本、さらに長い脇手が約40本伸び、つえ、弓など人々を救い導く道具を持っている。
 彫刻の「千手」観音像で、本当に1000本を超える手が表現されているものは少ない。さらに、その手の一つひとつには眼(め)が描かれている。だから「十一面千手千眼(せんげん)観音」とも言うとのこと。
 開帳日ではなかったので残念ながら、観音菩薩は拝顔できなかったが、あらかじめ写真で見ていたものから想像して本堂を参拝した。
またの機会に是非実物を見てみたいと思った。