タモリ論の中で紹介されていた小林信彦の「日本の喜劇人」を読んだ。古川緑波、榎本健一から始まり、渥美清、クレージーキャッツ、ドリフターズ、たけし、タモリに至る、まさに昭和演劇史、喜劇史になっている。森繁や伴淳三郎、三木のり平、有島一郎の映画、ドラマ、てなもんや三度笠の藤田まこと、白木みのる、エンタツ、アチャコ、てんぷくトリオの三波伸介、伊東四朗などそれぞれに懐かしい思い出が蘇る。すでに故人となった人が多いが、喜劇の世界でも、激動の昭和をお互いに切磋琢磨、競争の世界を生き抜いてきた喜劇人の生きざまを見せてくれている。
この本、amazonで検索したら、絶版になっているようで出版時450円だったものが、中古で2,000円以上になっていた。なかなか貴重な本だと思う。戦後の政治・経済史とは違った角度から昭和史を思い出させてくれ、考えさせられる。
時代の違いなのか、昨今の平成の、程度の低いお笑いタレント番組や喜劇人?を見ていると、腹の底から笑える番組、喜劇人がいなくなっていることが寂しい。
平成の若者にとっては面白いのだろうか?
- 作者: 小林信彦
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1982/11/29
- メディア: 文庫
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