「はじめての新書」(岩波書店 図書)

 岩波書店が最近の「図書」で「はじめての新書」という特集をした。岩波新書だけでなく、中公新書講談社現代新書など、ほかの新書も扱っている。各界の著名人がそれぞれの「はじめての新書」について語っている。私と共通する本も多く、懐かしい思いがして、読み返してみたくなるものも多い。
 
 学生時代、つまらない工学部の授業を聞かずに、後ろの席でよく新書を読んでいた。その頃は、昨今のようにいろんな新書がなく、ほとんどが岩波新書中公新書だったと思う。昔の新書は150円程で、昨今は750円から1000円。昔はコーヒー一杯の値段だった。
 私にとって、初めての新書は何だったろうか? 印象に残っているのは、「禅と日本文化」「ギリシャ神話」「数学入門」(遠山啓)「知的生産の技術」「新唐詩選」あたりだろうか。「禅と日本文化」(鈴木大拙)は1964年購入と記してあるから、20歳の時だ。この本は、その後何度も読み、あちこちに線を引いている。
 
 「知的生産の技術」は、読後、私も京大式カード等を購入し一時入れ込んだことがある。その後、わが情報管理はシステムノート、野口式超整理などとトライしたが、現在は、野口式A4封筒管理とA6手帳に落ち着いている。
 
 この「図書」の特集を読んで、まだ読んでなく、気になっていた「日本文学の古典」「英語でよむ万葉集」「無限論の教室」などの新書を図書館で借りて読んでいる。