〈ホーキング ビッグクエスチョンを読む〉

 2018年3月に死去したホーキング博士による、人類の難問(=ビッグ・クスチョン)とそれに対する博士の考察を述べた本。
 今までにホーキングの本は二三冊読んできたが、この本も面白いけど、難しい、分からないところがたくさんあった。
 ビッグ・クエスチョンとは、例えば「宇宙はどのように始まったのだろうか?」というような、われわれの住む世界や宇宙に関する根本的な疑問で、本書では10の問いを設定し、各々章立てでまとめられている。
 第4章「未来を予言することはできるのか?」とか、第5章「ブラックホールの内部には何があるのか?」、第6章「タイムトラベルは可能なのか?」などの話が語られている。量子力学や、超ひも理論ブラックホールの蒸発、事象の地平線等々、関連の本を読んでいてもなかなか理解が難しい。
 ALSと闘いながらも現代物理学の世界でこれだけの実績を残したことは驚嘆に値する。
 ニュートンダーウィンと並んでウェストミンスター寺院に葬られているという。
 アインシュタインと並ぶ偉大なる物理学者、あの世でどのような物理論議をしているのだろうか。冥福を祈るばかりだ。