〈演歌、ファド、シャンソン〉

 新田次郎藤原正彦の「孤愁」を読みながらアマリア・ロドリゲスのファドを聴いた。新田次郎が言いたかった孤愁=サウダーデ(ポルトガル語)の意味が分かる気がした。
 アマリアの歌、ポルトガル語の歌詞は分からないが、何とも言えない哀愁に満ちた歌声がハートに響く。
 ちあきなおみがファドに関心を持ち、ファドを歌っていることは知っていて、聴いたこともある。なかなか味があって素晴らしい。最近改めてアマリア・ロドリゲス他、ポルトガルの本場のファドを聴き比べファドの素晴らしさを再認識した。
 日本語とポルトガル語の違いはあるが、ちあきなおみのファド、ちあきなみの演歌、歌謡曲に通底する哀愁、孤愁を感じる。
 微妙に哀感は異なるが、船村徹の演歌、美空ひばりの歌、エディットピアフのシャンソンなど、何処か共通する哀感、抒情が素晴らしい❗
 日本の演歌界もそこそこの新人は出てきているが今ひとつ大物が出てきていない。作曲家、作詞家も昭和の大御所があの世に行ってしまい今ひとつの感。日本の孤愁を秘めた演歌の奮闘を期待したいと思う❗