話を聞かない男、地図が読めない女

男脳、女脳が「謎」を解く
 2000年にベストセラーになったこの本、題名は書店で気になっていたが読まなかった。たしか「チーズはどこに消えた」がベストセラーになった頃書店に並んだのではなかったろうか。チーズもそれなりに面白かったがそれほどの深みがあるものではなかった。
その当時、“チーズ”の二番煎じや“金持ち父さん、・・・”の類が店頭をにぎわし、“地図が読めない・・・”も読む気がしなかった。

 今回、読む気になったのは、次男の友人に是非読んでみてくださいと勧められたからだ。たまたま、近所のブックオフで100円コーナーにたくさん置いてあったので購入。ベストセラーも数冊も100円で売られているのは、ベストセラーの哀しき一面か。一度読んだら保存しとく必要のない類の本なのかとも思った。

 ボディーランゲージの世界的権威者というアラン・ピーズと奥さんのバーバラ・ピーズの共著というこの本、いろんな角度から、男と女、男脳、女脳の違いを科学的データも駆使して書いていて予想以上に面白く読めた。

 60歳まで生きてきて、男と女のことはそれなりに分かっているつもりで、この本の中で書かれていることはほとんど納得のことが多かった。ただし、男脳、女脳の違いがホルモンの作用だとか。いろいろな場面での、女の振る舞い、女の扱い、男の振る舞い、男の扱い、など、この年まで知らなかった事も多い。もっと若いときにこの本が出版されていたら、もう少しうまく女性を御すことができたかもしれないなと、反省するところも大である。
 一方で、世の女性にも、この本から勉強して、もう少し男脳を考慮して、ものを言って欲しい、行動して欲しいとも思う。

 ちなみに、我夫婦の男脳、女脳テスト、二人ともオーバーラップ領域の少し下の男脳、家内との点差は10点しかない。それがどうした?、それだからか?、その辺の判断は、我ら夫婦をご存知の方の判断にゆだねよう。

 男と女は、この本の中で書かれているように、“たまたま同じ地球に住んでいる異星人”くらい違うという認識のもとで、自分の脳と相手の脳の特徴を理解して折り合っていく事が必要なのだということを再認識させられました。