彼岸花


 以前、ハンカチノキを見に行った、大宮自然公園の彼岸花が見ごろというので家内と出かけて。家内の友人はこの花は好きではないようで、気持ちが悪いと言って、一週間前に行った時は少ししか見ないで帰ったという。
 近くの喫茶店の主曰く、一人の老人が毎年のように球根を植え続けたとのこと。たくさんの彼岸花が1km近くにわたって小川の土手に咲いている。最近この老人の姿が見えないという。病に伏していなければいいが。
 彼岸花といえば真っ赤なものばかりと思っていたがインターネットで検索したら、白いものもあるということを知った。あの造化の姿から見て確かに気持ち悪いと感ずる人もいるだろう。私は、一部のグロテスクな蘭よりはずっといいと思う。白いものは実物は見たことがないが写真で見るとなかなか優雅で色っぽいと思う。

 気持ちが悪いといった妙齢の女性は小さい時にお墓の周りに咲いていたイメージが離れないせいだという。以下のインターネットの検索で、ノネズミが土手に穴をあけないように毒のある彼岸花の球根が効果があると言う。墓場の地面に穴をあけて墓石が傾かないようにノネズミを追い払うためもあるのかと想像した。彼岸の頃に咲くから彼岸花と命名されたのだろう。この時期に咲く花もそう多くはない、仏に花を添える意味でも彼岸花が植えられたのだろう。

 以下インターネットの検索から
・突然茎が伸びてきて鮮やかな色の花を咲かせ、数日で花が終わって茎だけになる。
花が白い種類もある。
花のあとで葉が伸びてくるが、冬と春を越して夏近くなると全く消えてしまう(不思議♪)。
花と葉を同時に見ることはできない。葉のあるときには花はなく、花のときには葉がない。 このことから韓国では「サンチョ(相思華)」と呼ぶ。「花は葉を思い、葉は花を思う」という意味から。
・田んぼのあぜ道や土手に多くみかけるが、
これはノネズミがあぜ道や土手に穴を開けるのを、彼岸花の毒性のある球根を植えることで防いだからという説があ る。
・別名 「曼珠沙華」(まんじゅしゃげ)。
”天上の花”という意味。おめでたい事が起こる兆しに、赤い花が天からふってくるという仏教の経典による。
・「道の辺(へ)の いちしの花の
灼(いちしろ)く 人皆知りぬ
わが恋ふる妻」 万葉集
(いちしの花=彼岸花、といわれる)

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「いちしろく:(灼)く」という言葉は「いちじるし」の古形、「いちしるし=はっきりとわかる」の連用形ということが辞書を引いてわかった。
 いちしの花のような恋ふる妻:女性?・・・いいなぁー!
 遠きにありてというか、遠きになりてというか・・・お互い様か。