映画「博士の愛した数式」を妙齢婦人二人を同伴して観に行った。
シニアの夫婦は通常料金一人1,800円のところが1,000円になる。
60歳になっても何のメリットもないが、映画料金だけはありがたい。もう一人の妙齢婦人は60歳未満なので1,800円、チケット売り場の青年にもう一人は「内縁の妻だけど1,000円にならんか」と聞いたら、「証明書があれば?・・・」とまじめに受けて要領を得ない。そういえば、内縁の妻というのは、何らかの法的な証明がえられるのだろうか。
くだらないことで寄り道したが、本題に戻ろう。
平日の昼間ならば空いているだろうと思いきや、満席だった。やむを得ず翌日のEarly Morning割引でくだんの内縁の妻は1,200円になるので、10時開演を予約。
1/21に封切られたばかりなので、この日もかなりの観客が入っていた。
映画の中では博士の家で働くことになった家政婦の息子の√(ルート)君が成人して、中学の数学の教師として、着任一日目の授業の中で「博士」の思い出を語りながら、博士の愛した「数」や「博士の愛した数式」を生徒にわかりやすく説明する場面から始まる。
博士と家政婦との出会い、「完全数」、「友愛数」を仲立ちとしての、博士と、家政婦、√君との会話と、しみじみとしたシーンが美しく、感動的だ。
博士の数に関する説明、√先生の授業、こういう風に数学を教えられたらもっと多くの人が数、数学の美しさ、楽しさ、しいては、Something Great(神仏)の与えてくれた、自然の神秘をも味わうことができると思う。
細かい解説をするつもりはありませんので、インターネットでご覧になるか、是非、本も併せ読まれることをお勧めします。
以前紹介した「阿弥陀堂だより」同様、原作、映画どちらも著者、監督の意図が微妙に異なり味わいがあって面白い。
見終わって、ランチをしながら、妙齢婦人に「博士の愛した数式」の美しさを少しは観(感ではない)じましたかと聞いたが、“地図の読めない女性”には“美しさ”を観じてもらうには、もう少し√先生の授業を受けてもらう必要があるかなと感じた次第。
ご存じ、博士の愛した数式は
eπi+1=0(eのπi乗+1=0)です。
このブログでは数式(べき数)をうまく表示できませんが悪しからず。
- 作者: 小川洋子
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本日の日経春秋に「博士の愛した数式」に関した文が掲載されていましたので併せてご一読下さい。
http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/20060129MS3M2900129012006.html