住吉大社と路面電車

 航海や漁業の守護神として知られるという住吉大社に行った。その祭神古事記日本書紀にも登場する底筒男命(ソコツツノオノミコト)、中筒男命(ナカツツノオノミコト)、表筒男命(ウワツツノオノミコト)、の三神という。
 通算、大阪、神戸に9年くらい住んでいたが住吉大社に行ったことがなかった。その頃は寺には興味があったが、神社には関心がなかった。今思うともっと色々なところに行っておけばよかったと後悔している。そんなわけで京都の姉の所に遊びに行って住吉大社に行ってみた。

友人のすすめで住吉大社には阪堺電軌鉄道(名前も古めかしくていい)の路面電車に乗って行くことにした。天王寺には何回も行ったことがあるが、天王寺から住吉公園に路面電車が走っていることを知らなかった。大阪に路面電車が残っていることも、22年前に大阪転勤したときにも知らなかった。車をよけながら、短い駅の間隔で、乗る人が走ってくると運転手が待ってくれる。最近の冷たいバスよりも温かみを感じた。スピードスピードと騒いでいる世の中にあって人間のあるべきテンポを残して走ってくれている路面電車にむしろ感動した。
  一番前に乗って街の風景を楽しみながら、ちらっと路面電車の運転手の顔を覗くとどの方も2,30代と若い。余計なお世話だが、若い運転手がこののろい路面電車をどういう気持ちで運転しているのかなと気になった。いやいやながらのスロー運転ではなく、スローなあり方の良さを理解して運転していてくれればいいなと思うのは身勝手な老婆心だろうか。

 神功皇后新羅に凱旋したとき、皇后の船を守護したのが海の神である先の三神だったという。現在、住吉大社の系統の神社は2500社もあるそうだ。とにかく立派な神社でした。