「あの世この世」

 

あの世 この世 (新潮文庫)

あの世 この世 (新潮文庫)

瀬戸内寂聴さんと玄侑宗久さんの対談集「あの世この世」を読んだ。 玄侑さんの「アミターバ」「中陰の花」、寂聴さんの「手毬」「釈迦」などに言及しながら、あの世とこの世について、“中陰”や“臨死体験”、アインシュタインの“E=mcXc”やエネルギー保存則、デビッド・ボームの暗在系、明在系などの考えに触れながら、面白くかつ意味深長に楽しく対談している。
 34歳違う、普通の経歴でない男と女の僧侶、(まぁ、寂聴さんは女を卒業しているけど女の情念はまだあるのかな)、僧侶としての修行時代の話も大変なものだ。そして、二人とも現役の作家という対談だけに話題がいろいろなところにとんで一気に読ませてくれた。
 瀬戸内さんの「釈迦」や良寛を書いた「手毬」も読んでみたくなった。