「梨の実」コースター解題

 「見猿、聴猿、言猿、則是、春夏冬之心得、有実」

見ざる、聴かざる、言わざる、これすなわち、商い(秋ない)の心得あるのみ(ありのみ)。
水商売の鉄則、店での客の会話は口外すべからず。有実は「梨」(ありのみ)をかけて作ったようですね。

 そういえば、商店などでは「春夏冬、二升五合」の額などもよく見かけます。二升五合は
益々繁盛(升升、半升)です。

 「応無所住而生其心」(おうむしょじゅう、にしょうごしん)という金剛般若経にある有名な文句を、一般庶民に分かるように「大麦、小麦、二升五合」と言い換えたということを思い出しました。