向島百花園:秋の七草散歩

妙齢三人と向島百花園秋の七草を鑑賞に行った。万葉集で以下のごとく山上憶良が歌って七草を命名したという。
「秋の野に 咲きたる花を 指折り(およびおり)
かき数うれば 七種(ななくさ)の花
萩の花 尾花葛花 撫子の花
女郎花 また藤袴 朝顔の花」
最後の朝顔とは桔梗のことという。
雨天中止の予定だったけれど、台風の進路がそれて晴れ間が出てきたので出かけた。秋の七草、葛の花は既に散った後だったけれどあとのものは鑑賞できた。15m程の萩の花のトンネルは綺麗だった。七草以外の草花も池の周りのそこここに咲いている。

 江戸の町人文化が花開いた文化・文政期(1804〜1830年)に造られた庭園で、庭を造ったのは、それまで骨とう商を営んでいた佐原鞠塢。交遊のあった江戸の文人墨客の協力を得て、旗本、多賀氏の元屋敷跡である向島の地に、花の咲く草花鑑賞を中心とした「民営の花園」を造り、開園したとの事。
 蜀山人の扁額や、芭蕉の句碑を含め、合計29の句碑、石柱が随所に立っている。



  台風が日本海に抜けたとはいえまだ空が不安定、時折ざーっとした雨に降られた。すぐやんでくれて助かった。雨に濡れた草花が顔を洗ったというか、湯上りかといった風情で、亦、をかしけれでありました。
 連休のイベントとして、ススキの葉を使っての、ばった作りを教えてくれた。Henryのものは触角がうまくできなかったが、そこそこバッタに見えるだろうか。





 入場料は大人150円と安いのですが、敬老週間ということで60歳以上は無料とのこと。随伴者も一人は60歳未満でもむりょうとのとこ。高々150円のことなのだが、還暦を越えて無料ということは初めてだったので随分得をしたような気分だ。
 向島から住宅街を抜け、途中の「日本一のキビ団子」屋さんや「乾き羊羹」の看板に釣られて、ちょっと味見の休憩。墨田川沿いに浅草に戻り、仲見世浅草寺、六区を散策して帰路につく。1万1千歩の散歩の後の大衆酒場での生ビールはうまかった。