三十三間堂

 京都市内の紅葉はまだ少し早かった。どこに行こうかと迷ったが、ふと、三十三間堂に行ってみたくなった。三十三間堂は高校の修学旅行以来だろうか。TVなどで見ているのでそんな昔に見たという感じはなかった。
 あらためて、目の前に、十一面千手千眼観世音菩薩立像1,001躯を眺めるのは壮観だ。 本尊の左右に各10段50列の菩薩立像が並ぶ。近眼の目には皆同じ菩薩に見えるが、皆少しずつ異なる。双眼鏡で眺めると違いが分かる。
 どうでもいいことかも知れないけど、「三十三間堂」の名称は、間口が33間なのではなく、本堂の内陣の柱間が33あることによる。今日では「間」(けん)といえば6尺のことであるが、かつては建造物の設計の基準となる柱間の長さのことを「間」と呼び、特に長さは定められていなかったそうだ。三十三間堂の柱間は12尺で、今日の間では2間に相当する。だから、33間堂の間口は66間ということになる。
 ところで、今の小中学生は尺貫法を、いつ、どのように教えられているのだろうか。科目は数学?社会科?・・・余計なことまで気になりだした。帰国子女だった、わが息子達が尺貫法がどのくらい分かっているのかの確認もしなくてはならないかな。