高野山参り その2 宿坊体験

 11月15、16と一泊で高野山に行った。高野山参りを数回に分けて書こうと思う。その1は11月15日のブログに書きました。

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その2 宿坊体験

天徳院という宿坊に泊まった。若い坊さん(後で聞いたら従業員で坊さんではないという)に小堀遠州作という庭に面した13号室に案内された。一間だが16畳くらいある広い部屋。隣の12号室とは襖1枚、うるさい客が来たら困るなと思いつつ風呂に入る。
お遍路の団体客が2組ほど5,60人くらいか、ほとんどがおばさんだ。
 広くない風呂にそのおばちゃん達がどっと列をなして風呂に入ったので、家人は風呂に入るタイミングがとれず入らずじまい。
 若い坊さんが7時に布団を敷きに来てくれた。布団を敷いてくれたのはいいが二つの布団の間にはコタツが一つ、7時に頼んだ夕食はどうなっているのか気になる。たしか隣の部屋には7時過ぎには夕食の膳を届けていた。すぐにこちらにもくるものと思っていたが一向に来ない。7時半近くになっても来ないので、若い坊さんに夕食はまだかと聞いたら、となりの部屋に用意してあるとのこと。坊さんが布団を敷きに来た時に、食事は隣の部屋に用意してありますとの説明を家人が聞き逃したようだ。
 うどん鍋も、熱燗も、天ぷらもみな冷めてしまった。うどん鍋の火が少し残っているのでうどんを器にとってその鍋で燗のしなおしをした。襖1枚とはいえ、廊下から見れば部屋の番号が違う。まさか隣の部屋に夕食が用意されているとは思わなかった。げに恐ろしきは、先入観なり。
 6時半から朝のお勤めが始まる。参加は自由とのことだが、前の晩、坊さんが何か祈願されることがありましたらこの紙に書いて下さいとのこと。ことさら、いまさら、祈願はないが、これも宿坊へのお布施(チップ)の一種かと、「家内安全、大願成就」と書いて3000円を添えて渡した。
 70人くらいがお堂に正座して朝のお勤め、みな正座をしているが小生は正座が出来ないので後ろの方で胡座をかかせて頂いた。真言宗のお経はほとんど分からないが、坊さん3人が唱えるお経のコーラスと密教特有の鐘の音が気持ちよかった。 
 朝食後トイレに行くが、認識が甘かった。宿坊に洋式トイレがない。腹が出たのと、洋式トイレになれたHenryにとっては、今や和式トイレには座れない。世界遺産になったからというわけでもないだろうが、壇上伽藍の近くや、観光案内所の近くの公衆トイレには洋式や身障者用のトイレがある。
 世界遺産になって外人観光客も多くなっている。外人さんが宿坊に泊まることもあるのではないだろうか。外人さんも郷に入っては郷に従えで和式でもOKなのだろうか。それとも、洋式トイレのある宿坊もあるのだろうか。高野山の宿坊にはまた泊まりたい気持ちがあるが、今度行く時はしっかりと調べてから行きたいと思った。