お年玉と御歳神

 ここ10年余り、子ども、親戚筋へのお年玉をあげることがなく気が楽だ。6人兄弟の5番目だったので、昔は、世話になった兄姉の甥、姪達にひと通り渡すと出超になることが多かった。アメリカに駐在した時は息子たちだけですんだ。帰国したら、甥姪たちが大きくなっていたのでお年玉から開放された。
 ことしはやっと初孫ができそうなので、そろそろ孫たちへのお年玉が復活しそうだ。ところで、恥ずかしながら、つい数年前までお年玉の由来を知らなかった。母を4歳で無くし、祖母と飲んべー親父の下での6人兄弟、「お年玉」はもらったが、由来と文化を聞いた記憶はなかった。学校でも教えてくれなかったと思う。神道に関ることなので戦後の教育では意識的に避けられていたのかもしれない。
 昨年、古代史関係、神道関係の本をそこそこ読んでいる中で「お年玉」や「鏡餅」の由来も知った。以下、インターネットで簡単な説明がありましたので、引用しました。調べるうちに、奈良県の葛城に御歳神社という由緒ある神社があり、そこに御歳神(みとしがみ)を祀ってあるという。今ちょうど、「葛城と大和国家」を読み始めたところで葛城について勉強したいと思っていたところだ。機会があれば、この御歳神社に行ってみたいと思う。

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以下は御歳神社のHPです。神社のことや、お年玉、鏡餅のことなどを説明してくれています。

http://www.mitoshijinja.com/index.html
私たちが正月に祭り親しんでいる年神様(としがみさま)は、御歳神社の御祭神の御歳神、相殿の大年神、そして若年神といわれています。
元来、鏡餅は御歳神へのお供え物であり、このおさがりのお餅には御歳神の魂がこめられており、これを「おとしだま」と呼んでいたものが今の「お年玉」になったということです。

御歳神の「トシ」とは、実は、「稲や稲の実り」を意味する語なのです。そして、稲の実りのサイクルを一年とすることから、「トシ」は「年・歳」として一年を表す語になったのです。ですので、御歳神は稲の神さまであると同時に、「年・歳」を回す神様としての神格もお持ちなのです。

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