安田庭園&震災記念館

 妙齢さん二人と、浅草橋に鞄のバーゲンがあるというのでお付き合いした。退職した今は、たくさん買い集めた種類の異なる鞄も日の目を見ないで押し入れに眠っている。革製のいい鞄もいろいろあるのだが、息子にあげると言っても、趣味が時代に合わないのか、要らないという。家人には収納スペースが足りないから処分してくださいと、しょっちゅう言われている。
 新しい鞄はもうほとんど要らないのだが、退職した今は、どうも黒いビジネス調は合わない。そんなわけで、バーゲンセールを漁る女性にまじって、女性専用車両の中のような会場で、ゴルフ用ボストンバッグや財布、ペンケースなどを、またまた、衝動買いしてしもうた。

 前置きが長くなったが、昼食後、両国の国技館の裏手にある、安田庭園に行った。もう少し大きな庭園かと思いきや、手入れは行き届いているがこじんまりした庭園だった。季節がら、庭園内にほとんど花がなかった。アジサイクチナシが咲いていたがちょっと寂しかった。
 隣のヨコヅナ公園に行ってみようと言ったら、妙齢さんから、国技館のそばだからと言ってヨコヅナはないでしょう!看板をよく見るよ「横網公園」近眼のHenry、国技館横綱の先入観でヨコヅナと見えてしまったわけである。
 この公園に立派な東京都慰霊堂(旧震災記念堂)があり、1931年に建造された震災復興記念館もあることを今回初めて知った。
 関東大震災は1923年(大正12年)第二次世界大戦の始まる前だ。展示館で震災の際の火事で焼けただれ溶けたタイプライターや、工場の釘箱(釘が溶けてほとんど釘の形を残していない)、各種金属器や仏像など、火災の際の熱の怖さを目の当たりにした。

 ああ、そうか、関東大震災は戦争前だったんだ! アメリカや、フランスなど、世界各国からの救援活動の記録などが展示されているのも印象深かった。
(左の画像は、震災の火災で溶けたくぎ、画像を拡大すると、左下の部分に次の形が少し残っています。)