ウラジミル・ミシュク ピアノコンサート

 友人から招待券をもらい、サンクト・ペテルブルク出身のウラジミル・ミシュク ピアノコンサートに行って来た。クラッシックのピアノのソロコンサートというのは初めてだった。演奏曲目はベートーヴェンソナタ第8番「悲愴」、ドビュッシーアラベスク第1番、亜麻色の髪の乙女、月の光、リストの、愛の夢、ラ・カンパネラ、ショパン幻想即興曲、別れの曲、英雄ポロネーズなど、どれもなじみのある曲で聞きやすかった。しかし、クラッシックにはあまりなじみの少ない私は、曲名がすぐに出てこないところが、ちと寂しい。CDを聴いているだけでは指の動きがわからないが、これだけの曲を楽譜もなしにさらっと弾いている(ように見える)技量には、ただただ驚きでありました。
 あらためて、10本の指全部を使う楽器はピアノ(足も使う)の他に何があるかと考えてみた。オルガンは同じ鍵盤楽器だが、鍵盤楽器の他にはハープ、アコーディオンくらいだろうか。ギターは通常8本、エレクトリックギターでは9本使う場合もある。ギターの指の動きも大変なものだが、やはりピアノは10本の指を多彩に、あれだけ早く複雑に、時に繊細に動かして演奏する楽器は他にないだろう。
 ミシュクの素晴らしい演奏に酔いながら、プロの音楽家の凄さと人間の指というものの素晴らしさをあらためて教えられた。
 しかし、Henryはやはりきれいな音階のクラッシックよりも、濁りのある、ブルージなJazzピアノの方が腹のおさまりがいいようだ。
 ミシュクにもんくはないが、MonkのSoloが聴きたくなった。