広辞苑第6版

 広辞苑の第6版が来年の1月に発売になる。第5版が出たのは1,998年だから10年ぶりということになる。時代の変化が激しいので辞書、辞典の改定ももっとサイクルが短くならなければいけないのだろう。しかし広辞苑のような辞書の改訂はそんな簡単にはいかない。やはり10年くらいは必要なのだろう。
 我が家の広辞苑を引っ張り出してみたら、第一版で1955年発行のものを、1962年に2,300円で購入している。今度の第6版が7,500円だから約50年で3倍になったわけだ。初任給の上昇率よりはるかに低い。今、7,500円の辞書といったら、かなり高い気がするが、辞書や本は、飲み代や、ゴルフ代に比べれば、費用対効果ははるかに大きい。とはいえ、狭いわが家では、これ以上大きな辞書は収納場所がない。CD-ROMの広辞苑第5版や、電子辞書の広辞苑を引くのがもっぱらで、紙の広辞苑はここ数年引いたことがない。
 第6版は、DVD版が発売されるようだ。画像や音も入っているという。紙の辞書をめくる、読む楽しさはわかるが、逆引き広辞苑を引いたり、広辞苑で調べた言葉の意味を引用したりするには電子版が遙かに便利だ。DVDも来年1月に発売される。VISTA対応も出るので購入してPCにインストールしようと思う。
 岩波「図書」の12月号に、広辞苑特集が載っている。いろいろな人の広辞苑にまつわる話がおもしろい。そういえば、柳瀬尚紀の「広辞苑を読む」はおもしろかった。
 岩波書店に勤務して定年直後に世を去った、本の好きだった、我次兄も天国で酒を飲みながら広辞苑第6版を読むことだろう。