チャイコフスキー「悲愴」を聴く

 クラッシックコンサートに行った。10年ぶりくらいだろうか。クラッシックはあまり得意でないが、Jazzばかりでは能がないので、たまにはクラッシックを聞こうと出かけた。上野の東京文化会館、始めて入った。やはり、埼玉で行われるコンサートと異なり、入場者も多かった。こういう大きな会場での生の演奏のクラッシックはJazzとは異なり、精神の奥深くに沁みこんでくる。
 日本人のチェリスト古川展生の演奏する、「ロココの主題による変奏曲」も素晴らしかった。何によらず、一流の音楽家の演奏はすごいなと感心させられる。チェロの静かな演奏部分のところで、妙なズズ・・という雑音?、まさかと思って振り向くと、よいお育ち風のおば(あ)ちゃまが、いびきをかいている。この野郎!じゃない、このババめ! もう少しいびきが止まらなかったら、振り向いて膝をつついてやろうと思ったら聞こえなくなった。クラッシックを聴いて眠たくなるのは致し方ないとしても、いびきは無粋でいかん。
 まだまだ、何でも見てやろうという好奇心の強いHenryとしては、手頃な機会があれば、いろんな演奏会や観劇をしたいと思う。その一方で、年のせいか、日本人としてのDNAに響く、日本の音曲の方がしっくりと来るようになったことは否めない。先のブログで「音律と音階の科学」のことにふれたが、日本人には、クラッシックの西洋音階ではなく、ヨナ抜き音階とか、ケルト音楽、ジャズのブルース音階などを心地よく感じる感性が、音楽に関わるDNAにより多く書き込まれているのではないかと思う。
 私の場合は、著名な作曲家のクラッシックの演奏はどれもすばらしいと思うのだが、なぜか、血沸き、肉躍る、とかいうことがほとんどなく、どちらかというと、頭がクールになってしまう。
 我が長男が、数年前に「親父!ジャズを聴いていると、気持ちがエッチになってこないか」という。さすが、我が息子、いいところに気がついた。彼はまだそれほどジャズを聴いているわけではないのに、本能的にそう感じたのだろう。全てのジャズがそういうわけではないが、サックスの奏でるバラードの良い曲などは確かに色っぽい。そんなことを感じているH.Miura君はエッチで品がないのかな。
 クラッシックにも色っぽい曲はあるのだろうか。私は、ラヴェルの「ボレロ」が実に色っぽいと思う。クラッシック通の方、他にも色っぽい曲があったら教えてください。
 格調高きクラッシックのことを書くつもりだったのに、話が落ちて脱線しました。
 クラッシックの中では、即興演奏の要素が多いというバロック音楽が好きだ。今度機会があったら、バロック音楽の演奏会に行ってみたいと思う。