琵琶湖湖北観音巡り <その2>

 余呉湖は琵琶湖の北にちょこんと乗っかっているような1.8平方キロ、周囲6.45kmの小さな湖だ。周囲にはほとんど建物がない。日本最古とされる、羽衣伝説の残る、はるか古代からの神話の地である。湖の周りにはコスモスが綺麗な花を咲かせていた。アジサイや桜の木もあり、季節毎に訪れる人を楽しませてくれるようだ。静かで神秘的な感じもする、こころなごむ湖だ。その湖畔に建つ、国民宿舎余呉湖荘」に宿を取った。
 このグループの宿泊旅行に参加するのは初めてだった。普段は真面目な勉強会だが、宴会はくだけて?と思いきや、宴会というより夕食会、ビールが5人に1本しか出ない。コップに一杯半しかない。飲む人が少ないのだ。お酒の追加はどうもないらしい。郷に入ってはで、さみしいなと我慢していたら、この会に私を誘ってくれた、Oさんが、Henryさん日本酒を頼みますが飲みますかと聞いてくれた。日本酒より焼酎のロックがいいといって、やっとロック一杯が喉を潤してくれた。
 料理もお酒も終わった頃、先生を囲んで、文化講演が始まった。今日見て回った、十一面観音、仏像の話や、湖北の文化、歴史についてのお話をしてくれた。2,3の質疑応答などもあった。私も、関祐二の古代史関連の本や上山春平さんのことなどについて、先生の評価、感想を聞いた。こういう一泊旅行も悪くない。
 宴会場にカラオケがあった。先生はカラオケがお好きなようだ。そんなわけでカラオケが始まった。私もカラオケのセットのお手伝いをしながら、久しぶりに一曲歌った。先生は英語バージョンの「枯葉」をイブモンタン風のフランス語を交えながらの歌の他、3曲ほど歌ってご機嫌でした。
 夜10時には消灯して眠りについた。夜型ヘンリーとしては実に健全な、“研修ツアー”の夜でした。