ラフレ講座 藤原道山の尺八

 東京芸大出の若手尺八奏者、藤原道山(36歳)の尺八講座とその演奏を聴いた。尺八の由来、尺八の種類、尺八の調子などの解説を交えながら、アメイジング・ブルースから始まり、「虚空」「峰の月」等の尺八の古典というような曲、広隆寺弥勒菩薩に寄せて作曲したという、オリジナルの「空」などを聞かせてくれた。
この藤原道山さん、尺八の人間国宝の山本邦山に師事したという。30数年前にFM放送で、山本邦山の「銀界」という曲を聴いた。邦山の尺八と、菊池雅章のピアノ、ゲイリーピーコックのベース、村上寛のドラムスのクヮルテットで、実にユニークな尺八+Jazzの演奏を聴かせてくれている。一つの交響曲のように、序から始まり、銀界、竜安寺の石庭、驟雨、沢之瀬、終と、組曲のような構成になっている。この曲でいっぺんに山本邦山の尺八と「銀界」に惚れ込んでレコードを買った。
 邦山がLAに来たときはコンサートにも行った。その時は邦楽コンサートだったので、今ひとつピンと来なかった。しかし、「銀界」は今でも時々聞いて、友人に紹介したりしている。ご関心のある方はCDで入手できますので、是非、お聞き試しをお勧めします。
 講演会の帰りに、藤原道山の「夢」というCDを購入し、サインをしてもらった。家に帰って聴いてみた。才能のある演奏家だと思うが、このCDに関しては、グッとハートに響くものは少なかった。最新アルバムの「響(きょう)」か、日本のものだけが入ったCDの方がよかったかもしれない。尺八のことはもう少し書きたいことがあるので、続きはまた明日!