2008年、今年亡くなった方々のご冥福を祈る。

 今年も私と時代の重なる方々が亡くなられた。筑紫哲也(73)赤塚不二夫(72)、緒方拳(71)、チャールトン・ヘストン(83)、ポールニューマン(83)、市川昆(92)、大野晋(88)、遠藤実(76)、加藤周一(89)、他にも著名人が多く亡くなられた。ただただご冥福を祈るばかりだ。
 筑紫哲也さんは1984年から3年間朝日ジャーナルの編集長をしていた。私も入社したての頃は朝日ジャーナルをよく読んでいた。今思えば隠れ左翼だったのだろう。彼の本は、岩波新書から出版された『スローライフ』を読んだだけだが、いろいろな活動をしていたことを知った。ニュース23は毎日見たわけではないけれど、多事争論など、味があり、良いニュース番組だっただけに、惜しまれる チャールトン・ヘストンは私が中学・高校時代に『十戒』、『ベンハー』等を観て、キリスト教、モーゼのことなどを知るきっかけになった。『ベンハー』の戦車シーンは今でも記憶に残っている。
 ポール・ニューマンは『傷だらけの栄光』、『明日に向かって撃て』、『ハスラー』を見てきたと思うが、あまり記憶がない。『タワーリングインフェルノ』は1974年の作品で34年前になるのだが、印象に残る映画だった。そう言えば、ポール・ニューマンと共演したスティーブ・マックイーンはこの映画の6年後、50歳で亡くなっている。
 大野晋さんは国語学者で『岩波古語辞典』『類語国語辞典』(角川書店)、『角川必携国語辞典』など、素晴らしい辞書を編纂されている。これらの辞書はよく利用させていただいている。日本語に関しては、『源氏物語もののあはれ』『日本語練習帳』『日本語の源流を求めて』『日本人の神』他、大野さんの本からいろいろと学ばせていただいた。
 遠藤実さんはそれほど好きな作曲家ではなかったが、改めてテレビで追悼特集を観ると、“口ずさむことのできる”名曲が多くあったことに驚く。「からたち日記」「高校三年生」「先生」「くちなしの花」「すきま風」「星影のワルツ」「北国の春」等々、どれも懐かしい曲だ。昨年亡くなった、阿久悠さんと共に、また、昭和を代表する歌謡界の大御所が消えた。
 改めて、故人のご冥福を祈りたい。