団地文化祭とヨナ抜き音階


 2年ぶりに団地文化祭に達磨絵の展示とハモニカ演奏をした。やるつもりはなかったが、文化祭担当のHさん、Iさんに展示と出演を頼まれ断れなかったので出ることにした。
ハーモニカの方はほとんど普段吹いていないので、楽譜を一冊買い、残りは図書館で借りて楽譜をコピーした。ハーモニカはメロディーを知っていれば吹けるので楽譜は入らないのだが、メロディーの記憶も危ないところがあるので念のため楽譜をチェックした。
 ただメロディーを吹くだけではつまらないので、今年は日本の音階の特長である「ヨナ抜き音階についてちょっと能書きと、野口雨情、中山晋平本居長世の作詞作曲した童謡、唱歌などの歌詞を書いたものを用意した。我がマンションも高齢化が進み、60歳以上のシニアの構成がだいぶ多くなった。また、インテリもかなり多く知的レベルは高い。そんなわけで70人ぐらいの来場者に「ヨナ抜き音階」のことを聞いてみた。音楽に関心のある方も多いので4,5人はご存知かなと思っていたが誰も知らなかった。
 ヨナ抜き音階とは、簡単に言えばドレミファ・・・の音階の中で、4番目のファと7番目のシの音がない5音階の音律のことを言う。君が代も5音階だ。日本の童謡、唱歌、歌謡曲、演歌など、このヨナ抜き音階を基本にしたものが多い。この5音階というのは、日本だけでなく、北欧音楽、スコットランド民謡、ジプシー音楽など、5音階のものが多い。
蛍の光」はスコットランド民謡だが、まさにヨナ抜き音階である。エンヤの曲など北欧のヨナ抜き音階がベースとなっているために、日本人が共感を覚えるのだと思う。
 野口雨情作詞・中山晋平作曲の「波浮の港」、本居長世作曲の「しゃぼん玉」、「故郷」の3曲を解説を交えて演奏した。
 もっと吹きたかったが、持ち時間10分を過ぎて、見に来てくれた友人たちが“マキ”を入れているので3曲で止めた。一番前で聞いてくれていた若い母娘さんがもっと聞きたいと言ってくれたのは嬉しかった。この演芸会、団地内の芸達者が出演する。琴、長唄、コーラス、ギター、最後は84歳のアコーディオン演奏と、多彩である。
  作品展の方は、絵手紙、野草水彩画、油絵、写真、水引細工など色とりどりである。ここでも女性の作品が多い。男性は退職しても、こういう方面の趣味をやっている人は少ないのだろうか。それとも“能ある鷹は爪隠す”で団地の文化祭などに展示しないのだろうか。私などは身の程わきまえずに、おだてられ、頼まれればいやと言えず、“木に登って”しまう。
 禅画(達磨絵)の方も何人かの方に禅語の説明をした。妙齢さん2人が欲しいと言ってくれた。
 まぁ、楽天家のHenry、発表の機会があれば、それに向けて少しは精進する。これからも楽しんでいこう!