「もってのほか」

 「食用菊の王様」と呼ばれている「もってのほか」という菊の花をマンションの友人からいただいた。正式には「延命楽(えんめいらく)」という名の品種のようだ。黄色い食用菊は食べたことがあるが、ちょっと苦くて美味いとは思わなかった。ちょうど自宅で家人の友人を呼んでのホームパーティーだったので、妙齢さんに花弁をむしってもらって味付けをしてもらった。
 独特の風味と味の良さ、美しさがあって、酒のつまみ、口直しに素晴らしかった。美味かったからもっと欲しいといっても、「もってのほか」ということらしい。
 名前の由来は、「天皇の御紋である菊の花を食べるとはもってのほか」だとか、「もってのほか(思っていたよりもずっと)おいしい」といったことだとかいわれているそうだ。スーパーやデパートでは見たことがなかった。
 世の中にはまだまだ知らない美味なるものが多いことを教えてもらった。