A塾その2:カラバ城!?

先生のお話のあといつものように、塾を提供してくれているKさん、それに、Iさん、Hさんのお世話で先生を囲んでの夕食懇談会になる。
 この日は、Kさんが日光を開いた僧天海は明智光秀だったのではないか。天海像には明智の紋が多く見られる。明智平という名は天海がつけた。などという話から、お札の肖像の話になる。
 古い500円札の裏の山は日本の山ではなく、イスラエルシナイ山ではないか。日本の天皇家ユダヤ十二支族の末裔ではないか。

 聖徳太子がお札の肖像から消えたのは裏に政治的意図が見え隠れする。などなど談論風発。Kさんが奥から古いお札の入ったファイルを持ち出してきた。出てきた500円札はシナイ山ではなく正真正銘の富士山だった。シナイ山はもっと古い500円札だったのか、それとも私の記憶違いか。Kさんのファイルには武内宿禰の肖像が印刷されている1円札もあった。実物を見たのは初めてだ、若いIさんも私も知らない。この1円札明治22年の発券で原稿紙幣だが支払いは停止されているというどういうことだろうか。当時の1円はいまの価値にしたら1万円くらいだろうか。この1円札をご存知の先輩も何人かおられた。
 紙幣の肖像の話からイタリアの紙幣の話になった。カラヴァ城?が印刷されている?思わずHenry君、それ何処のお城ですか?と聞く。先生と塾生全員唖然!「かの有名な画家のカラヴァッジョでしょう!」以前、外国の紙幣をWebで調べているときに、何処かの国でお城を印刷したものがあったのではないかというおぼろげな記憶があったので「カラヴァ城」となってしまった。
 このカラヴァッジョ、大変な画家だということを教えていただいた。そのカラヴァッジョはイタリアの10万リラ紙幣に肖像が採用された。このときには「人殺しを紙幣の顔に採用するとは!」と一部から批判の声があがった。しかし、画家として業績や時代背景などを考慮して採用されることになったという。
 Kさんはイタリアの美術館で作品をご覧になっていたり、Iさんはカラヴァッジョの映画も見ているという。
 聞くは一時の恥、聞かざるは一生の恥であるが、大変な恥をかいた。しばし、カラヴァッジョ談義となり、小生、カラヴァッジョをにわか勉強した次第でした。
 このA塾はT先生から、西洋美術や日本の美術を学ぶことが中心の会。だから塾生の皆さんもほとんどの美術展は見に行っており、外国の美術館を見て回っている方も多い。そんな塾なので、カラヴァッジョを知らない私は皆さんのひんしゅくを買ってしまった。
 このA塾に参加するまでほとんど絵画音痴だった小生だが、この塾のおかげで絵画、西洋美術のことを勉強させていただいている。これからも知らないことは恥を覚悟で聞き、学んでいこうと思う。