団地祭

 毎年恒例の団地祭が行われた。自治会の主催で自治会のメンバーは準備が大変だ。今年は防災会メンバーも協力を要請された。子供達が担ぐ小さな御輿に担ぎ棒を取り付ける。担いでいる間にゆるまないようしっかり結びつけるのも要領がいる。
 団地内を一周するだけなのだが、暑い中脱水症状になってはいけないと、給水場所を2カ所もうけ、子供達に水分補給をしてやる。孫の世代の子供達が元気な声で御輿を担いでいるのは、なんとなくほのぼのとする。
 この団地も高齢化が進み60歳以上が半数を超えただろうか。子供の数もぐんと減った。この団地環境が良いのか、子供の世代が新たに購入し、スープの冷めない距離で3世代が住んでいるところも増えている。子供、孫達にとってはここがふるさとなのだと思う。
 高齢化が進んだためか、退職した人も増えたのだろう。舞台でフラダンスを踊る人、盆踊りをする人も年々少しずつ増えているように思う。
 私も管理組合の仕事をし、自治会自主防災会の仕事を5年やってきて、この団地の中でも友人知人が大分増えた、缶ビールを飲みながら、しばし世間話をするのもまた愉しである。 
 町中の祭りと異なり、神社があるわけではない。しかしこういう機会に、子供、孫たちに、祭り、御輿の意味などをもっと伝えていかなければいけないと思う。
 エレベーターのない5階建てのマンション、ほとんどが高度成長時代に購入し入居した人たちだ。自分も含め、隣は何をする人ぞ?で、近所つきあいというものをほとんどしないで住んできた。理事長をお引き受けしたときに感じたことだが、28棟、700世帯(周囲の戸建てを含むと800世帯)、せめて縦階段の10軒はお互いにもっと知り合い、助け合って行くべきだと思い、住民の皆さんに呼びかけてきた。しかし、若いときからの考えがなかなか抜けないのか、隣は何をする人ぞ、我関せずの人もまだまだ多いようだ。
 自主防災会の活動を通じて、住民同士の助け合いの輪を広げ、ムードを少しずつでも良くしていかなければと思っている。