禅画教室の作田先生ご逝去

 禅画教室に入会し、達磨絵を描き始めてから5年目になる。その教室「寿会」の作田先生が本日亡くなったと会の仲間から聞いた。お歳は80歳だったろうか。60歳の定年後から禅画を始め、禅画協会の師範の資格もとって我々を指導してくれていた。温厚なお人柄で、いつも笑顔を絶やさず、なくなる直前まで達磨絵を画かれていた。教室はご自宅から1km程だったろうか。亡くなる3ヶ月ほど前までは酸素ボンベを持ち、娘さんに車椅子を押してもらいながら、指導しに来ていただいた。
 毎年、梅祭りの前後に行われる大宮公園での展示即売会では、来場者に禅語を解説しながら、達磨絵を楽しそうに画いている姿が忘れられない。
 短冊に書いた達磨絵に「不苦者有智、遠仁者疎道」と書かれる。読みを尋ねると、これは、「福は内、鬼は外」と読み、漢文読みをすると、「智ある者は苦しまず、道に疎き者は仁に遠し」だと説明してくれた。二月の節分の前に画いて人様に差し上げると喜ばれると来展者におもしろおかしく話されていたのが印象的だった。出典は先生も良く覚えておられなかったようで、調べそこなった。
 先生からは、自分の達磨絵が書けるようにとよく言われていたが、遍理の達磨絵、まだまだ自分のものになっていない。もう少し長生きして、ご指導していただきたかった。
 ご冥福を祈るばかりだ。 合掌!