『「まじめ」は寿命を縮める−「不良」長寿のすすめ』(奥村康)

 「不良」長寿にひかれて読んでみた。
私は糖尿病キャリアで、タバコも二度ほど禁煙したが復活してしまっている。最近のテレビでは、いろいろと詳しく病気の原因やその予防法を解説してくれている。
 医者も私の掛かり付けのドクターはそれほど厳しいことを言わない。あまり、薬もすすめない。私には頃合いの良いドクターになっている。心配性の家内は、他の病院でセカンドオピニオンを聞いた方が良いという。
 最近のヘモグロビンA1C は7.2と一時期9.5あったものが急激に下がった。何が功を奏したのか分からないが、甘い物をできるだけ控えているのと、食事、アルコールを抑え気味にしているせいだともなかなか思えない。
 お医者さんによって糖尿病に対する診断、処方もだいぶ異なるようだ。糖尿病に関する本も何冊か読んだ。それぞれ考え方が違う。素人考えで、医者の言うことや本で書いていることも素直に聞かなくてはいけない事も多いが、それらをすべて鵜呑みにするのもどうかと思う。
 というわけで、自分の体の状態に素直に耳を傾け、なんでもほどほどに食べ、適度な運動をすればいいと思う。
 この本、何よりもいけないのが、ストレスを受けることだという。「コレステロールも300を越すまではほっておけ」「禁煙しても肺がんは増える」「50歳過ぎてからの無理な禁煙は身体に毒」「降圧剤は愚の骨頂」「歳をとったら太めが長生き」「まじめな日本人はガンになりやすい」等々、“不良”Henryには都合の良いことが沢山書かれている。
 我鬼看護婦が読んだら、「だからあなたはだめなのよ!」とまた叱られそうだ。
医者や世の専門家、看護婦の意見にも素直に耳を傾け、しかし、自分にストレスにならないように、自分の身体にあった生活をするのが一番良いのではないかと、この本を読んで思った。この本を書いた奥村康先生、私の大学の2年先輩のドクターで免疫学が専門。免疫関係の本を何冊か書いている。今年なくなったた多田冨雄さんの教え子だったかも知れない。
 この本の中で書かれた世界のジョークを紹介します。
「学会に遅刻して発表する時間が半分になってしまった。さて各国の人々はどうするか」
 アメリカ人:話を適当に省略して、時間内におさめる。
 イギリス人:いつものペースでしゃべり、途中で止める。
 フランス人:いつものペースでしゃべり続け、次の人の時間に平気で食いこむ。
 ドイツ人 :いつもの2倍のペースでしゃべる。
 イタリア人:いつもの雑談をカットすれば、時間内に収まる。
 そして、日本人はといえば・・・遅刻はあり得ない。
  まず、日本人ではないHenryは、アメリカ人的でありたいが、イタリア人かな。