渡部昇一の「知的余生の方法」に刺激され、パスカルの「パンセ」とアレクシス・カレルの「人間−この未知なるもの」を今読んでいる。読み終わったわけではないから、正確には読み納めというわけではない。
12月に入ってからは、「めでたくポンと逝く」(帯津良一)、立川談志の「人生成り行き」(吉川潮)、「老師と少年」(南直哉)、「三昧力」(玄侑宗久)、「死後の世界を突き止めた量子力学」(コンノケンイチ)など、相変わらず、種々雑多に読み散らかしている。
コンノケンイチの本は数冊読んだが、この本は、アインシュタインの相対性理論は間違っているとか、面白いロジックを展開している。しかし、ちょっと神秘思想に肩入れしすぎの感があり、違和感があった。
その他の本は、どれも肩が凝らず、楽しく読めた。「めでたくポンと逝く」は、遍理君の糖尿、結石が問題で、余命幾ばくもなくなったからということではないので、ご安心を!、
めでたくポンと逝く―死を語り合えば生き方が変わる (文春文庫)
- 作者: 帯津良一
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2010/10/08
- メディア: 文庫
- クリック: 1回
- この商品を含むブログ (2件) を見る
読み納めにはちょっと骨のある本に挑戦と思い、「パンセ」を取りだした。1962年に18歳で購入した。その時の値段は110円。ページをめくると、あちこちに傍線を引いている。かなり気の利いたところに線を引いているが、18歳のHenryどれほど理解できたのかは怪しい。上巻しか読まなかったようなので、新たに中公クラシックスで?、?を求めた。価格は1700円あまり、約17倍になっているわけだ。狭いマンション暮らしでは全ての本を保管するスペースはない。しかし、この「パンセ」のように、48年振りに再読したくなるものが出てくるので、何を残して、何を処分するかが難しいところだ。
新しい本で読むのも、新鮮な気分で読めるが、若かりし時に、傍線を引いたところを、改めて読み返すのも楽しい。
ということで、「パンセ」、「人間−この未知なるもの」は今年中にはとても読み納められないが、“知的余生”のために、来年もじっくり読んでいこうと思っている。