読初 「超訳 ニーチェの言葉」

 今年の読初は「超訳 ニーチェの言葉」にした。なぜ今ニーチェが読まれるのか理由は分からない。ニーチェは若いときから気になっており、「ツァラトストラはかく語りき」「人間的なあまりに人間的な」「善悪の彼岸」など読んでみたいと思いつつ、この歳まで読んだことがない。今更という気持ちだったが、店頭でこの本をめくってみると、ニーチェの言葉をニーチェの色々な著作の中から引用している。
 もっと難しく、硬いことを書いているのかと思っていたが、著者も言うように、いろいろなことを興味深く表現している。パスカルのパンセ、モンテーニュのエセーのような感じもする。、232ページにわたって、1ページ1項目で各ページとも短いものが多いので読みやすい。

 2,3紹介しよう。
025:喜び方がまだ足りない
  喜ぼう。この人生、もっと喜ぼう。喜び、嬉しがって生きよう。(「ツァラトストラはかく語りき」)
040:少しの悔いもない生き方を
  今のこの人生を、もう一度そっくりそのまま繰り返してもかまわないという生き方をしてみよ
  →Henryとてもそうはいかない。悔いだらけの人生であります。(同上)
041:断言すると賛同してくれる
  自分の意見を通したいなら、まずは断言することだ。(「さまざまな意見と箴言
  Henry君は人の意見を聞いて、あまり断言してこなかったつもりだが、家人、息子達に言わせると、自分勝手に断言することが多いようだ。
 昨今の総理大臣、政治家、もう少し胸を張って断言すればいいのにと思うのだが・・・。
 ニーチェパスカル、アレクシス・カレル、モンテーニュなど、西欧の古典も読みなおそうと思う。