ちぎり絵展


 中学の同期会をやって51年ぶりに再会した友人Mさんの「ちぎり絵展」によばれて観に行った。有楽町の交通会館の2階で、大小50点ほどの作品を展示していた。薄い和紙を繊細にちぎって糊で貼り付けていくようだが、絵に近づいて目を凝らさないと和紙で描かれているとは気がつかない。花や日本の景色の風合いを、和紙の色の微妙な違いを生かして表現している。水彩画ではえられない味わいがある。
 始めてから10年ちょっととお聞きしたが年間に25〜30点ほど画かれるという。販売をしないのかと、げすな質問をした。特別に欲しいという方にはお譲りするが、売らないそうだ。

 売るために画くのではなく、自分のために、自分が楽しんで画いているのだろう。そのせいか、どの絵にも気品が感じられた。写真では小さくて良く読めないが、絵の題字を書をやっておられるお姉様が書かれたとのこと。
 絵とマッチして綺麗な味のある書だった。





 
 中学を卒業してから半世紀、その後それぞれの人生を過ごしてきたわけだが、素晴らしい趣味を持ち続けて、楽しんでおられるのは素晴らしいことだと思う。
 私の達磨絵は先生が亡くなってしまったので教室が終わってしまった。ちぎり絵のMさんには及ぶべくもないが、自分の楽しみとして「達磨絵」も時々描こうと思う。