[机草子]植栽管理


 我団地には1,000本を超える樹木が植わっている。築30年、入居した時にはみな小さい木だったが、幹回りも太くなり、今では10mを超す高さの木も増えた。管理組合が地元の業者に依頼し、樹木の剪定、芝生の草刈り、伐採など、毎年植栽管理をしている。その費用は、年間一千数百万になる。樹木が太くなり、木が高くなると剪定費用も比例して高くなる。根も大きく盛り上がり、歩道を盛り上げ、地が裂けて段差が出来る。
 28棟から各棟1名づつの理事を毎年選出して、理事会を構成している。その中から環境植栽部長を選出し、部長を中心に理事会で毎年の環境植栽の在り方を議論して進めている。小生は、6年前に理事長を仰せつかったのだが、今年、故あって、あとお二方と一緒に管理組合理事に立候補し副理事長をしている。
 樹木の伐採、選定も毎年の懸案事項だが、今年は、大きくなりすぎた木、樹木が茂り過ぎて、歩道の照明を暗くしているもの、一階、二階の方々の日照の妨げになっているもの、駐車場の車への樹液の付着の問題、根が持ち上がり、建物や、各種設備に影響の出そうなものなど、色々な問題がある。一方で、せっかく大きくなった樹木の緑を伐採するとは何事かと、反対意見の方もある。楠の木を伐採しようとしたら、楠の木は「神の木」だから切ってはいけないとか、樹木については700戸の住民の皆さんがそれぞれ異なる意見を持っている。切ってくれ、切らないでくれ、双方の意見を聞きながら、管理費用、など色々なことを考慮に入れながら、今回思い切って、強剪定、伐採を実施した。
 いざ、切られてみると、我あたま同様、急に毛がなくなったようでちょっとさみしい。
 十数本の桜も強剪定した。住民の皆さんも来年咲くかしらと心配する方もいる。「桜伐るバカ、梅伐らぬバカ」と言うが、桜も木の病気や、虫害を考えると剪定が必要なようだ。
 葉の落ちた後だけに、強剪定、伐採の後は、いささか寂しくなった。来春、新芽から、新緑の季節にどんな姿になるか心配であるとともに、新しい姿を見せてくれると期待している。