[机草子]クリスマスソング

 風呂に入りながら久しぶりにFENを聞いた。クリスマスイブだけにクリスマスソングを特集しているようだ。懐かしいメロディーが続く。
 そういえば、最近はクリスマスに街を歩いていてもあまりクリスマスソングが聞こえてこない。昔のクリスマスソングがかかっていないだけで、最近の若い人のクリスマスソングは流れているのかもしれない。
 まだテレビがあまり普及していない私の小中時代、クリスマスシーズンになるとどこの店もラジオからクリスマスソングが流れていた。英語が好きだったので、意味もわからずにクリスマスソングの歌詞を憶えた。White Christmas, Jingle Bell, 赤鼻のトナカイ、Santa Clause Is Coming To Town, きよしこの夜、等々、みな懐かしい。
 ネットで「クリスマスソング」を検索したら色々なクリスマスソング・ランキングが載っている。演歌・歌謡曲が好きな人たちが選んだ「クリスマスソングといえば」というランキングでは、Bing CrosbyのWhite Christmasが一位になっていた。なるほどと思うとともに意外であった。 山下達郎松任谷由美、桑田圭祐、B's、マライア・キャリーなどのクリスマスソングも上位にランクされている。これらの曲は一度くらいは聞いたことがあるのかもしれないが、どんな曲だかさっぱり分からない。子供・孫世代にとっては、我々世代が聞いたクリスマスソングは、はるか昔の知らない曲になっているのだろう。それも仕方ないか。 クリスマスソングの年代別ランキングもある。50代、60代はビング・クロスビーのWhite Christmasが1位だった。ビング・クロスビーは34年前、1977年に74歳で亡くなっている甘い声で、いつ聴いても素晴らしいWhite Christmasだった。いまだに聞かれ続けているというのはすごいことだと思う。
 無宗教、八百万教の日本人、キリスト教徒でもないのに、クリスマスを祝うのは如何なものかと、目くじらは立てるつもりはない。しかし、キリスト教とはどういう宗教か、なぜ、アメリカでは「メリークリスマス」と言わないかなど、少しは考えてもらいたいと思う。
 自称BudhistのHenryも子供が小さいときにはクリスマスプレゼントはあげた。子供たちには、メリークリスマスと言う代わりに、般若心経ののれんの前で「南無阿弥陀仏」と言わせたことがあった。高校時代にクリスマスにガールフレンドと喫茶店に入って、無理やりケーキ付のコーヒーセットで高いお金を払ったほろ苦い、甘い思い出も懐かしい。
 青春時代を思いだしながら、クリスマスソングを聞くのも、亦、愉しからずやでありました。