岩槻ひな祭り散策


 妙齢さんのアッシーをして、岩槻のひな祭りを見てきた。平日だったので無料駐車場も空いていた。街中の人形店だけでなく、酒屋や家具屋さんなど、商店や旧家の方が、代々家に伝わってきた古い雛人形を飾って訪問者に見せてくれる。丹過長谷川家の享保雛や、東玉大正館(旧日本銀行)の吊るし雛、なでしこジャパンなどの変わり雛など、楽しませてくれる。
 岩槻城址の近くに時の鐘があった。1720年に改造されたもので、今でも午前、午後の6時に鐘が鳴るという。そういえば、ここ数十年、寺の鐘を聞くことがなくなった。NHKのゆく年くる年での除夜の鐘のシーンも見なくなった。しみじみとしたものがなくなった昨今、ゴーンと鳴る鐘の音がなつかしい。
 住宅地の中にひっそりとあったが、川越の時の鐘よりも立派だった。隣に立っているイチョウが樹齢5,6百年はあろうかという立派な大木であった。紅葉の頃は見事な姿を見せてくれるだろうと思う。
 江戸時代の岩槻藩士で儒学者の児玉南柯が創設した私塾で、その後、旧藩校となった、茅葺の遷喬館という建物も趣があった。ここにも江戸時代の雛が飾られていいた。
 平安時代から始まったというひな人形文化、こういうものも大事に守っていかなくてはいけないものだろう。