ニーチェの警鐘 日本を蝕む「B層」の害毒 (講談社+α新書)
- 作者: 適菜収
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2012/04/20
- メディア: 新書
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著者によるとIQの低い、一般大衆をB層と呼んでいるようだ。このB層が、B層になり下がった政治家(特に小泉や民主党の政治家)やマスメディアに操られていると、B層をこき下ろしている。
現代の日本の状況をB層というキーワードで切り分け分析しているところは、血液型分類と同じ発想で、それこそ、B層の大衆には一般受けするのだろう。
言いたいことは分かるけど、ニーチェやゲーテをわざわざ頻繁に引用しながら書く内容でもないと思う。適菜収さん自分はA層の人間と思っているのだろう。ちょっと口汚い感じの表現が、読んでいてあまり気持ちがいいものではない。
まだ30代と若い。カバーの自分の名前の前に「哲学者」と書いているのも気になる。まあ、若気の至りかな。
『ゲーテの警告 日本を滅ぼす「B層」の正体』という本が前著のようで、amazonでレビューを読んでみた。賛否両論だが、どちらかと言うとこき下ろす本が多かった。
以前、大阪の友人Sさんの勧めで適菜収の「キリスト教は邪教です! 現代語訳『アンチクリスト』 (講談社+α新書)」を読んだ。この本はニーチェの「アンチ・クリスト」について良く理解できて、面白く書かれていると思ったが。「ニーチェの警鐘」「ゲーテの警告」はちょっと悪のりのきらいがあると思った。
田中英道先生のフランクフルト学派の陰謀と、日本の政治家、大衆のB層化現象が、重なって見えた。まあ、図書館でもかなりの順番待ちの本の様だし、Amazonのレビューもいろいろあって読んで面白い。そういう意味で、気楽に読んでみるにはいいかもしれないと思う。
かく言うHenry君も、IQはそれほど低くはないはずだが、B層人間にならないように勉強しなくては!