兄の死

 12月1日、2年前に脳梗塞で倒れ、施設でリハビリをしていた兄(長兄:松雄)が急性心不全で急逝した。13日に姉二人と家内と一緒に見舞いに行ったばかりだった。
 親父の後を継いで魚屋をやっていた。30代の後半には、魚屋を終えてから、本八幡の駅から近い所で「酒亭松ちゃん」という店をやっていた。私がアメリカから一時帰国した際にも、兄貴の店で、兄弟、高校の友達と一緒に歓迎会をやってもらったりもした。
 私は小学校の時から兄貴の魚屋の手伝いを大学を卒業するまでやった。トランプ、花札、マージャン、ゲームの好きな兄貴で色々なゲームを教えてもらった。数学的能力と暗記力が素晴らしく、博才もあったようで何をやっても強かった。 
 私の7つ上なので亨年75歳、まだ早い死であるが、酒も好きで好きなように人生を生きてきていい往生だったと思う。
奥さんと、良い2人の娘と、孫に囲まれての安らかな死だった。
 ご近所さんや、飲み友達、マージャン仲間に送られて、いい葬儀だった。

 6人兄弟の男3人、兄二人を亡くし、一緒に飲む機会も無くなったかと思うと寂しい。“今生に、いかにいとおし、ふびんと思ふとも、存知のごとくたすけがたければ、この慈悲始終なし”歎異抄の一節を思い出す。
 あの世で、先に行った、親父、次兄に歓迎会をやってもらって大いに飲んで欲しい。合掌!