先に渡部昇一の「日本史から見た日本人 古代編」「日本語のこころ」を読んで、和歌を読み返してみたくなり、読みかけになっていた「花にもの思う春 ー 白洲正子の新古今集」「私の百人一首」を読んだ。詩心のない遍理君ではありますが、小六の時に担任のI先生から覚えさせられた百人一首はいまだにほとんど覚えている。新古今集にも百人一首がかなり入っていて馴染みの歌も多い。
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白洲正子は『百人一首は、選者の藤原定家が漫然と一番から順番に良い歌を選んだのではなく、各々の人間関係とそれにまつわる逸話や伝説、宮廷における作者の立場と言ったことまで、細かく心を用いて選んでいると言う。そこには、また、万葉集から新勅撰集に至る和歌の歴史と変遷が、無言のうちに語られており、藤原定家という人物に改めて眼を開かれる思いがした。同時に、和歌の伝統というものが、日本の文化にどれほど大きな影響を与えたか、たとえ無意識にせよ、現代の私達の生活とも切り離せない存在であることを知った。』とあとがきに書いている。和泉式部のあとに紫式部を持ってきたり、私の好きな歌「歎きつつ ひとりぬる夜の明くるまは いかに久しき ものとかは知る」(右大将道綱の母=かげろふ日記の作者)から清少納言まで、9人の女性歌人が続くなかに、意図的に、藤原公任の歌が入れられていると言う。
- 作者: 白洲正子
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今年は喪中になるので正月に百人一首でもないが、しばらくやっていないので、歌留多取りもやってみたくなった。