「蘇我氏の正体」(関祐二:新潮文庫)
「藤原氏の正体」(関祐二)を読んだ後、しばらく関祐二の本は読んでいなかった。A塾のT先生から、関祐二の書いたものは、ろくなものではないと言われてから、あまり読む気がしなくなっていた。今までに関祐二のものは、10数冊読んできた。あまり古代史を読んだことのなかった小生には、学者の書いたものより読みやすく面白く読めた。歴史書と言うより、歴史読み物と言った方がいいのだろう。しかし、何冊か読んでいくうちに、同じことを書いているところや、またかなり牽強付会の部分が多く、そこまで推論していいのかと疑問も残る。とはいえ、今に残されている文書だけで歴史を語るのではなく、ある程度の推論に基づいて歴史を解釈するのは素人にとっては面白く読めるのではないだろうか。
試しにamazonブックレビューを見てみると、案の定、かなりこき下ろしているものがおおい。ともあれ、しっかりとした自分の歴史観を持たないといけないのだろう。