A塾のOさんから紹介された「音と文明」という600頁の本を読んだ。この大橋さんという方、初めて知ったが、芸術家としては、作曲、指揮、演出、制作などに携わる一方、科学者として、情報環境学、感性科学、演出工学、分子生物学、人工生命、生態人類学などの分野で活躍するマルチタレントの方だ。
人間の耳の可聴領域は20Hzから20Khzなのだが、自然界、特に森林の音環境の中には100kHzを超えるものまで含まれているという。人間は高周波の音を身体と脳で聴いているそうだ。その音が脳波アルファ波を増強し、報酬系を活性化、ストレス性ホルモンの減少、免疫活性の増大をもたらすという。
砂漠同様、生命体のほとんどいない、音の遮断された都会の住宅では、こういう豊かな音環境がない。都会の人間の心の貧困と病が増えているのも、こういうところに一因があるかもしれない。
私は20歳の頃からJazzを聴いてきているが、4,50代からは三味線や尺八、琵琶など邦楽器がいいなと思うようになってきた。DNAのなせる業だろうか。
クラッシックよりもJazzの不協和音やブルーノートの音の方が心地よさを感じる。
大橋力さんの芸能山城組の音楽も聴いてみたいと思っている。
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